シンクライアント(VDI/DaaS)のデメリットやリスクとは?

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シンクライアント(VDI/DaaS)のデメリットやリスクとは?

コラム「シンクライアントを導入するメリットは?」で解説しましたように、シンクライアントには複数のメリットがあり、企業組織にとって理想的なPC用プラットフォームとして活躍しそうです。

では、VDIやDaaSに代表されるシンクライアントに死角はないのでしょうか?

 

本コラムでは、従来のシンクライアントが持つデメリットや考慮すべきリスクについて解説します。

シンクライアントゆえに発生する問題とは

コラム「シンクライアントとはなにか?」で解説しましたように、シンクライアントはすべてをサーバー側に任せる仕組みです。

入出力はネットワークを介して行われ、端末側にはリソースが何もありません。

メリットはデメリットの裏返しであることもあります。この仕組みゆえの課題を見ていきましょう。

パフォーマンス

シンクライアントは、本来各ユーザーの端末に分散していたCPU、メインメモリ、ディスクなどのリソースをサーバーに集約します。

集約はメリットを生み出す一方、デメリットともなります。

一台のサーバーを複数のユーザーで同時共有するため、サーバー側には多大なリソースが必要になります。

PCが持っていたリソースを単純にサーバー側に移動させただけなら良いのですが、仮想化して集約率を高めるため、ユーザー一人あたりのリソースは通常のPCと比べて著しく制限されます。具体的には、通常のPCであればCPU4コア・メモリ8GBを専有することが可能なところ、VDIやVDIのサービス版であるDaaSでは一人あたり0.5コア・メモリ1GBという構成になることがあります。通常のPCでは快適に動作していた業務アプリケーションも、使用に耐えられないほど重くなるケースが多く見受けられます。

ネットワーク

シンクライアントは、ユーザー端末からのマウス・キーボード入力と、サーバーからの画面出力はネットワークを介して行います。

一方、通常のPCではこれら機器はすべてローカルで直結して行われるため、人間の感覚では遅延を感知できないほど極めて高速かつ安定して動作します。

このようにネットワークに強く依存するため、ネットワーク品質が使い勝手に大きな影響を与えます。特に遅延(レイテンシ)の大きい回線では、マウスの追随や画面の描画が遅れるなど、生産性の直結する問題が出ることがあります。動画や音声など、マルチメディアの扱いには注意が必要です。

また、当然ながらネットワーク接続がないオフライン状態では業務が一切行えなくなるというデメリットがあります。

耐障害性

シンクライアントは、すべてのリソースがサーバーに集約するため、独立分散しているPCに比べて単一障害点(Single Point of Failure)が発生しやすいというデメリットがあります。

たとえば、100ユーザーをホストしているサーバーのマザーボードが故障した場合、一斉に100ユーザーの業務が停止してしまうことになります。

あるいは、サーバーをホストしている建物が災害に遭えば、全ユーザーの環境が完全に失われてしまうことも考えられます。集約率が高ければ高いほど、障害が発生した際のインパクトは大きくなります。

また、構成が単純なファイルサーバーやウェブサーバーとは異なり、システムの二重化やバックアップが困難です。もし100ユーザーをホストするサーバーが機能停止した際に、ダウンタイムをゼロもしくは短時間とするならば、同等のサーバーリソースをもう1セット用意しておく他ありません。これはコスト的にも現実的ではありません。

BCPやDRなどの観点から、導入の際にはあらかじめこのようなリスクについて考慮する必要があります。

移行の負荷

シンクライアントは従来のPCを完全に置き換えることを前提としているため、想定以上の環境移行負荷が大きなデメリットとなることがあります。

数名の役員にだけ提供したり、出張者が一時的に利用するための限定的な共有環境として提供したりする場合はあまり問題になりませんが、営業部員全員や全社展開となれば考慮すべき点が多くなります。

導入の際には従来のPC環境から乗り換えることになりますので、以下のようなデメリットやリスクに注意する必要があります。

 

【ユーザーデータの移行】

いままでPCに保存していたデータをどのようにVDI環境に移行するのか。

 

【アプリケーションの移行】

いままでPCでローカル動作させていたアプリケーションはそのままVDI環境で動作するのか。VDI環境での動作をサポートしていないアプリケーションは存在していないか。

 

【周辺機器やプリンターの対応】

いままでPCに直接接続していた周辺機器は使えるのか。プリンターはどうするのか。

 

【端末側の対策】

ユーザー端末はどうするのか。いままでのPCをそのまま画面転送のレシーバーとして使用すると二重管理になる。新規にシンクライアント専用端末の導入が必要なのか。

 

【運用の変更】

社内のシステム担当者にVDI管理の運用ノウハウはあるのか。アプリケーションのインストールやアップデート、Windows Updateなど、本当に運用管理がPC利用時よりも簡素化される設計になっているのか。

 

【ユーザー利用法の変化】

ユーザーの要求に十分応えられるような使い勝手やパフォーマンスが確保できるのか。オフラインや回線品質の悪い環境での利用はないか。

コスト

構造上、大容量サーバーや関連ソフトウェアだけでなく、電源、ネットワーク、耐障害性向上のための各種二重化など、非常に高額な初期導入コスト(1ユーザーあたり数十万円以上)になるケースが多々見受けられます。

十分な検証フェーズを経ないまま展開が進められ、ハードウェアリソースの追加やプロジェクト工数の追加などにより、予定よりも数倍高いTCOとなってしまうケースもあります。

初期導入完了以後もハードウェアリソースの追加や想定以上の運用負荷など、見えないコストが発生する可能性が残ります。

 

以上のように、VDIやDaaSに代表されるシンクライアントは魅力的なメリットを持つ一方で、導入や運用の障壁となるデメリットやリスクも認められます。

もちろん、シンクライアントでしか実現できないことや、そのデメリットやリスクの影響を受けない用途もあるでしょう。

しかし、「いつでもどこでも安心してPCを活用したい」という自社のシンプルな目的に対して、シンクライアントへの投資が本当にベストなのか?他にも課題を解決する方法があるのではないか?

改めて見直す必要があるかもしれません。

 

TrueOfficeは独自のハイブリッドアーキテクチャという考え方により、従来のシンクライアントが持つ課題を克服することに成功しました。

「いつでもどこでも安心してPCを活用したい」というシンプルな目的をシンプルに果たすための、まったく新しい企業用PCプラットフォームです。

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